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伊丹十三
「私は役に立つことをいろいろと知っている。そうしてその役に立つことを普及もしている。

がしかし、これらはすべて人から教わったことばかりだ。

私自身は、ーーーほとんど全く無内容な、空っぽの入れ物にすぎない。」

( 「女たちよ!」 伊丹十三著 前書きより )

この一文からだけでも、惚れますね。かっこいい!


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ということで 『 ヨーロッパ退屈日記 』を紹介します


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これは、40年以上前に書かれたエッセー

陳腐な部分が多くて当然。

そのような先入観をもったまま読み始めたら・・・・・・「あれれぇ」 いまこの文が書かれたとしても クールでスマートな内容ではないですか

えっ それって欧州に進歩がないってこと それとも比較対象の日本が変わらない????


さっそく内容を見てみましょう 

普遍的な部分


イギリス人の料理
「イタリー人が給仕していないイタリアンレストラン、中国人が給仕していない中華料理店、で食事する味気なさは、

たとえばイギリス人の給仕で、イギリス料理を食べるのに匹敵すると思うのですが・・・・」 (←表現の巧みさよ)

極上の食事・飲み物
「ミモザ 」 シャンパンをオレンジジュースで割ったもの
オリーブの枯れ枝で焙ったヒレ肉
イタリアワイン(白葡萄酒と表現) 59年 「 ソァボェ・ボツラ 」←私にこの評価はできません。グルメとはとてもいえない私・・言うまでもないか・・(笑)。

 ただし うまい米、魚介類はたくさん贅沢に食べた北陸育ちの私。
(北陸を裏日本という別表現があることを知ったときは悲しかった?)


当時のミシュラン3つ星レストラン パリ市内
「マクシム」「トゥール・ダルジャン」「ラペルーズ」「グラン・ブフール」←全く行ったことありません

「完全な味覚を十とすると、日本人の味覚は七、欧米人の味覚は三ないし四 」
(インスタント食品がはやりだしたころなので、伊丹氏は心配していました。 そして心配していた通りになってます。世界均一化 低レベル化)
 ↓
「つまんないテレビ見てる暇があるならダシぐらいは真剣に取って下さいよ、日本中のお母さん (+お父さん)」


「車の往来の激しい通りで、(犬のわがままで道の真ん中で立ち往生してしまっているご婦人のために)ずいぶん車がとまったが、

みんな英国人特有のがまん強い、落ち着いた顔つきで、もちろん警笛をならすものもいない」 

(今も地下鉄が「信号の故障」でいきなり止まっても騒ぎ出す人はいません。 やっと来た地下鉄でも人を押してまで乗り込むのはアジア人です←理解できてしまう私ですが それでもちょっと恥ずかしい)


日本に対して
「『ムード』と週刊誌と香水入りのおしぼりの国、日本。男が女よりも先に、タクシーに乗り込む国、日本。

折角の風景を無数の広告で、すっかり台無しにしてしまう観光国、下水も無いのにテレビだけは7つのチャンネルを持つ国、日本。 

一生のうちには、ヨーロッパの友人を、大威張りで案内できるようになって欲しいものです 」 

(「ブレードランナー」「ロストイントランスレーション」などにより この時代をさらに悪化させた全ての文化を飲み込んで

変化し続ける日本(東京)にある種 世界は魅力を感じるようになってます )


外国語教育
「 外国人に話しかけられると、問題を解く、という構えになる。こちらから話す場合には、意思を通じることよりも、

まず、文法的な過ちを犯すまいという懸念が念頭に来る」

当時の中国人留学生の中国ネタ
「中国では、娘が結婚する時には、母親が、家伝の毒薬の調合法を伝授する。

なぜなら、嫁いだ娘に、本妻とその子供を殺す必要性が生じるかも知れぬ、

また彼女が本妻であれば、多くの妻やその子供達を殺さねばならぬかもしれないではないか。

われわれくらい毒殺の好きな国民はまたとないと思うな。 」


変化した部分

「ロンドンからベルギー、フランス、スイス、オーストリアを経てイタリーに入りイタリーを一ト月余り旅行して・

・・・ この間、穴ぼこが一つも無いのです・・・・穴ぼこのある道は道とはいえない、穴ぼこを放っておくような政治は政治とはいえない、

という態度がうかがえるからです」 

(先日 友人がイタリーにレンタカーを借りて旅行しました。 ひどい道だったそうです・・・・・ ここには40年の月日が感じられますね )


当時の日本での流行語?
「社会の窓」(説明の必要ない・・・ですね これは)
「ニューヨーク」(お風呂に行くこと ←公衆浴場なんて・・・今はレジャーセンターだけ)
「ネテヨービ」 (日曜日)

パリのアメリカ人パリのルーブル美術館を訪れたアメリカ人が、モナ・リザの前で 
「But , it's so small 」と叫んだこと (←今もですか?)

ローマの遺跡を見て 「ローマは戦災からまだ復興していない」




これは、1961年 伊丹十三氏が俳優としてヨーロッパに長期滞在していたときのエッセー集

最近 復刻しました。 500円 。 お奨めです。

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